10/28【無題】

昔、ウサギを飼っていた。





うちに来たのは今から14年前。

生後間もないウサギを母が買って来た。

"ミミ"と名付けられた。

かなり元気なやつで、はじめはダンボール箱の中で飼っていたが、すぐにあっさりと飛び越すようになった。

母が夜眠っていると、何か手に違和感を感じて起きたら、"ミミ"が脱走して手を舐めていたなんて事件もあった。

トイレのしつけが大変で、部屋のいたるところにフンが転がってるなんて状態だった。

何でもかじるのが大好きで、カーペットからマンガ本からゲーム機のコードやらなんでもかじられた。

もちろん指も何回もかじられた。

当時、食事はちゃぶ台で、カーペットに座って食べていた。

"ミミ"は食事中は、隣で座ってまっており、食べ終わるといつもの挨拶の様に撫でてやった。

ひなたぼっこが好きで、日中は日の当たる場所で気持ちよさそうに眠っていた。

抱かれるのは嫌いで、抱き上げるといつも暴れて逃げていった。

引越しをした。

新しい家では、食事はテーブルで、"ミミ"と触れ合う機会が減ってしまった。

それでも椅子に座ってるといつのまにか足元に来て座っていた。



















ある日、"ミミ"が病気になった。

手術することになった。



















手術は成功し、元気になった。

でも、色々と悪いところが見つかった。

"ミミ"はもう9歳半、恐らく、そう長くはないだろうことはわかっていた。

それでも病院に通い、少しずつ治療していった。





















ある日、2階にいた私を母が呼んだ。

"ミミ"を病院に連れて行くのだろうと思い、1階に降りると、すでに"ミミ"は動かなくなっていた。

そのときの気持ちはよくわからない。

物心つく前に祖父の葬式に参加したことがあったそうだけど、もちろんほとんど記憶にない。

初めて、身近に死を感じた。

悲しかったはずだと思う。

母は泣いていた。

今から5年前の10月10日のことだった。



















昨日の夜、床についたときに、10日が"ミミ"の命日だと思いだした。

腹が立った。

可愛がってきた"ミミ"の命日を忘れていた自分に。

悲しい記憶が薄れるのも悲しいと思った。




ふと書いてみたくなりました。

リネージュの日記は、また後日書きます。


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